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診療案内

- 強迫性障害

症状について

強迫性障害(OCD: Obsessive-Compulsive Disorder)とは、以下のような強迫観念と強迫行為の2つからなる「強迫症状」のために、日常また社会生活上で支障をきたしてしまう疾患です。

強迫観念の例

不潔強迫:何かに触れると汚れてたり病気がうつるのではないかと恐れてしまう。
加害強迫:自分が他人に危害をあたえるのではないかと恐れてしまう。

強迫行為の例

確認強迫:戸締りやガス栓を繰り返し確かめてしまう。
洗浄強迫:不潔感から手などを繰りかえし洗ってしまう。

本人としては、強迫症状をばかばかしく、不合理とは思いつつもやめられないため、大きな苦痛を伴う疾患です。多少の強迫症状は、多くの人が持っていると考えられますが、毎日また長時間にわたってそれらに時間をとられてしまうなど、日常生活上支障が出ている場合は、治療を検討する必要があります。

原因について

従来は、強迫神経症とも言われ、性格傾向、ストレス要因などの心理社会的にて発症すると考えられていましたが、現在は心理社会的要因だけでなく、機能的神経画像検査や家族調査の研究を元に、生物学的要因も関与し、脳の大脳基底核、大脳辺縁系などの障害や、神経伝達物質である、セロトニンなどの神経伝達系の機能異常が発症に関わっていると推測されています。

治療について

強迫症状が、ストレス要因により悪化している場合や、抑うつ症状が合併している場合などもあるため、診察の中で症状の原因・程度を判断しながら治療を行っていきます。また、薬物治療としては、抗うつ薬の一種であるSSRIが有効である場合があります。また、症状の程度によって、カウンセリングの中で行う、認知行動療法を併用して行うこともあります。

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