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診療案内

- 注意欠陥・多動性障害

症状について

※現在、ADHD外来は心理検査の枠確保が困難のため、一時休止とさせていただいております。大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解の程何卒よろしくお願い致します。

ADHDとは、注意欠如・多動性障害(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)のことであり、下記のような、注意欠如(不注意)、多動性、衝動性の3つを特徴とする疾患です。

不注意

  • 注意が長続きせず、気が散りやすく
  • 順序だてて行動できず、整理整頓が苦手
  • 業務、用事などを最後までやり遂げられない
  • 用件、用事、約束などを忘れてしまう
  • 忘れ物、なくし物が多い

多動性

  • 会議中、仕事中にじっとしている場面で、落ち着かずそわそわする
  • 貧乏ゆすりなど目的のない動きが多い
  • 自分のことばかり一方的に話してしまう

衝動性

  • 会議、授業中などで不用意な発言をしてしまう
  • 順番待ちでじっと待つことが苦手
  • 思いつきの行動・言動が多い

ADHDは発達障害(生まれつきの特徴であり、脳の機能の部分的な機能障害が原因と考えられています)の一つとして分類されている精神疾患です。そのため診断には学童期より症状を認めていることが必要となります。

優勢となる症状により、多動性-衝動性型、不注意型、混合型という分類を行うこともありますが、年齢を経るに伴い多動-衝動性は軽減する傾向にあり、学童期ADHDでは男児のほうが有病率が高いものの、男児では多動-衝動型が多く、一方で女児には不注意型が多いことから、成人期ADHDでは男女比の差は少なくなると言われています。

また成人期のADHDでは、社会生活上で要求される能力が、思春期・青年期における教育上の記憶中心としたものから、仕事上での事務処理能力が中心としたものに変わることに関連し、これまで目立たなかった不注意症状が問題となり、受診の契機となることが多いのも特徴です。

原因について

はっきりとした原因は分かっていませんが、これまでの研究では、実行機能の障害と報酬系の障害が基盤にあると考えられ、脳の部位では、前頭前野、報酬系、小脳等の脳部位でのドパミン神経系、ノルアドレナリン神経系の機能障害が一因と考えられています。

治療について

治療としては、主に心理社会的治療と薬物治療があります。

心理社会的治療では、心理カウンセリング等により行う認知行動療法的治療により、症状を振り返り、自己理解を深め、症状に対する日常生活上の工夫・対処法を身につけることで、症状とうまく付き合い、日常生活・社会生活上の障害を軽減を目指します。

薬物治療として、現在、ADHDに対し適応のあるものは、アトモキセンチンと徐放性メチルフェニデート製剤があり、アトモキセチンでは、神経伝達において、神経伝達物質であるノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、ノルアドレナリンの濃度を増加させることで、効果を及ぼすと考えられています。

また、気分障害、不安障害等の併存疾患がある場合は、前景となっている症状や程度により、併存疾患の治療を優先して行う場合もあります。

当院ADHD外来における診察について

ADHDの診察の際には、通常の初診と異なり、心理士による事前面接や必要に応じた心理検査などを行うこともあるため、曜日・時間等を限定させていただいております。そのため初診の予約の際には、ADHD外来の受診希望の旨を必ず受付にお伝えください。

事前に問診票・心理検査(ADHD用問診票・心理検査のダウンロード)にご記入を行ったうえお越しいただくことも可能です。また正確な診断のため、お探しすることが可能であれば、小学校時代の通信簿、母子手帳をご持参ください。

診断については、初回の診察にて行うこともありますが、心理検査等を行う場合は、心理検査の種類等に応じ、別途検査費用とお日にち(結果が出るまでに数週間程度)がかかることもございますが、ご了承ください。

当院ADHD外来では、成人期(18歳以上)のみを対象としておりますがご了承ください。

正確な診断のため、お探しいただくことが可能であれば下記のものを是非ご持参下さい。
・母子手帳
・小学校時代の通信簿

当院では、初回からのメチルフェニデート徐放剤の投与は、紹介状やお薬手帳などにて18歳以前から投与されていることを確認できている方に限らせていただいておりますので、何卒ご了承ください。また、当院はリタリン、モディオダール、ビバンセの登録医療機関ではなく、処方を行うことができません。

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